蛇美

私は今日まで生きてきました…

【ゴミ】続・オバマ大統領ヒロシマ訪問

昨日、アメリカ合衆国第44代大統領 バラク・オバマ氏が、現職大統領として戦後初めてヒロシマの地を訪れた。
原爆資料館を視察後、慰霊碑に献花、その後17分以上にも及ぶ演説をした。
オバマ氏は二人の被害者とも握手・抱擁で会話もした上、原爆ドームを見学の様子を安倍ソーリーとサービス2ショットで披露した後、アメリカに帰って行かれた。

わたしが今いるところから舞台の平和公園までざっと400〜500mといったところだろうか。
そんな間近で行われた歴史的なイベントにもかかわらず、結局相も変わらず部屋に引きこもったまま、ずっとテレビとPCを交互に見ていた。

広島市内のテレビはNHK,民放を含め、Eテレを除きこのイベントが全局ジャック状態だった。
やっぱ、オバマ大統領ってジャニーズのタレントよりスゴいんだなぁと改めて実感する。
まぁ〜テレビ東京なら少しは意地を見せてアニメでも…と期待したのだが、結局は横並びの列に加わったようだった。
…なんか少しだけ残念な気もした。

オバマ大統領到着から実況を担当するローカル局には感極まりながら声を高ぶらせる者もいた。
きっと、ヒロシマ悲願の現職アメリカ大統領の来訪の感動を伝えたかったのだろうが、プロレス実況のようになって空回りしていた。

一方、ネットでも、”ありがとう””感動で涙が出た”といった、感動映画のテレビキャンペーンCMみたいな感動・感謝の反応が大半を占めていた。

しかし、さすがにネットの反応は様々で、中には10分しか原爆資料館を視察できなかったオバマ氏を揶揄して「トイレでも借りに行ったのか?」といった秀逸なものもあり、改めてネット住民の奥深さを思い知らされた。

同時にこのイベントに対する世界の反応を知りたくて色々くぐってはみたのだが…
批判的な中国や自国の損得に目敏い韓国意外にはほとんど情報が得られなかった。

ただ、この前「総書記」の座についたばかりのキタの将軍様Jr.がお祝いの祝砲(テポドン・ノドン)でもぶち上げるのではないかと危惧していたが、こちらも何も起こってはいないようだった。
良いのか悪いのかどちらにしても、核開発を国是としている彼の國に於でさえそれほどの興味は持たれていないのかもしれない。

とりあえず、目についたフランス語とスペイン語のものは片っ端からリツイートしてみたけど、期待したほどのインプレッションも得られていない。
実際、エクアドル地震やプリンス悲報の1/1000といったところだろうか…
(アラブを中心として世界中に3700余りのフォロワーを有するMIYUKINKIRAをして、たったこれだけ…)
なんか肩透かしを食らった気分であった。


特に…、

サミットでもついさっきまで同席し、世界有数の核保有国であるフランスやイギリスから何も正式にコメントが出ていない。

アメリカから再三自粛を要請されながら安倍ソーリーが強硬に接触を重ねているロシア、この世界最大の核保有国もまた結局は沈黙を守ったままだった。

この2つの事実が、安倍ソーリーの核兵器廃絶に対する本音を雄弁に物語っているようだった。
実際、安倍ソーリーのいつもの妄想と虚言満載の演説は明瞭な日本語にも拘らず、同時通訳のオバマ氏の演説以上に頭に入って来なかった。
彼の演説中に、わたしは失笑に耐えながら、途中何度もたばこを吸いにベランダへ出なければならないほどっだ。


しばらくして、オバマ氏の演説の完全版がネットで公開された。
もちろん日本語訳付きだ。
何度も読んだ。

何度も読んで、一番最初に感じたとこは…、
「これってわかりやすい英語のイイ演説(文)だよね。
もしかしたらオバマ大統領って此れを言う為だけにヒロシマに来たって言っても過言ではないのかもしんないけど…。
まぁ〜、なんにせよ、来年には入試とかにも使われるかもしんないから、受験生は必ず読んどいた方がいいんじゃね」 だった。

まぁ〜、メディアは「謝罪を求めていないのか」的にひつこく広島ピープルにインタビューしていたみたいだけど、リアルに身内に被爆者がいるわたしでさえこんなもんでした。
すみません。


ただ、被爆者を”Hibakusha"と固有名詞的に扱って頂けたのには少なからず感動を覚えた。

被爆者」はもう既に平均年齢が80を超える絶滅危惧種だ!
なんだぁ、普通の人より長生きしてんじゃん♪
なんて、ツッコミの一つも入れたくなるが、その分ツライ思いを長く味あわされていると思えば早々軽口も叩けない。
できれば、此のまま希少種として心安らかに人生を全うして頂きたい。
そしてこの稀少種がもう二度と世界に現れないことを願わずにはいられない。
そんな思いが胸を突き上げて来る。

なぁ〜んてことを勝手に思い込んで、一人で感動して泣いてしまった。



まぁ〜、そんなこんなで改めてオバマ大統領のヒロシマ訪問を考えてみた時に、一つの出来事が頭をよぎる。

それは数年前、『友愛』を掲げながらも、そのキテレツな言動から「宇宙人」として社会的に抹殺されたあの鳩山由紀夫内閣総理大臣のこと。
彼が抹殺される契機となったのは、確か「韓国で土下座」というセンセーショナルなニュース映像ではなかったか…
彼の行為について、その正否はわたしには判断できないが、その後の国内世論は相当激烈なものであったと記憶している。

それが今回のオバマ大統領の行動とついダブって見えてしまう・・・

もしかしたら、オバマっちもさ、本国帰ったらフルボッコにされんじゃね♪
なんか花札だかトランプだかよーわからんネトウヨの親玉みたいな奴が対立する共和党大統領候補としてブイブイ言わしてんじゃん。
そんな時にノコノコ広島まで来るって…、ホントまじヤベーんじゃね。
ってつい余計な心配もしてしまう。

そう考えると…、
ヤッパ、何がどうであれ、オバマ氏が今回ヒロシマに訪問する、被爆者慰霊碑に献花、”Hibakusha”とは握手し・抱擁を交わす…
それらは実際にわたしなんかが想像する以上にかなり大変なことなのかもしれないのかもしれないと、ことの大きさと重大さがジワジワ湧き上がってきた。

そして、オバマ大統領の今回の勇気と判断に思いを馳せるのでした。

オバマ大統領の今回の行動は、色んな国や立場の人達によっていずれ様々評価が下されることになるだろう。
それでもやはり大きな一歩であったとわたしは信じたい。
(安倍ソーリーがそれを5〜6歩後ろに引き戻さないことを願いつつ…)

オバマ大統領ヒロシマ訪問が大きな一歩とするためには、わたし達が負う「責務」を痛感しなくてはならないのかもしれない。

いつまでも被害者ヅラして核兵器の悲惨さを世界に訴えるだけでは、世界には何も伝わらず、何も変えられない。

それは30年以上前に当時のローマ法王パウロ2世が、今回と同様に慰霊碑の前から世界に向けて演説しても、その後何も変わっていないことからも明白である。

日本は、過去人類で初めて核兵器の被害にあった国であるけれども、それと同時に、未だ福島原発事故を処理できず、太平洋に放射能を今なお垂れ流し続ける加害国でもあるのだから…
我々はこの事実に目を背けず、真摯に受け止め、誠実に対応しつつ、核兵器廃絶をあらゆる手段を通じより積極的に取り組み続ける責務を負っているはずである。

オバマ大統領の演説を改めて読み返しながら、そんなことも思った。


今朝のテレビでは、「オバマ大統領ヒロシマ訪問の成果は?!」などと相も変わらずズレたことを垂れ流してるみたいだけど、任期完了間際の大統領が来たからと言ってそんなすぐに結果が出る筈もない。

本当の成果はわたし達自身がこれから一歩一歩築き上げて行くべきものなのかもしれないと密かに思ったのでした マル!

2016年05月28日 12:50