蛇美

私は今日まで生きてきました…

【ゴミ】続・オバマ大統領ヒロシマ訪問 リターンズ

今になって…、アメリカ人の慮同行断念や安倍ソーリーのパーールハーバー演説拒否など様々な舞台裏のドタバタが表出し、色々な意見や立場の人が各々の主張を展開しているようですね。

この状況について色んな見方もできると思いますが、『「ヒロシマ」をどう思って、何を望んでいるのか?』って考えると面白いものが見えてきたんで…ヒツコク書きます。

直接被爆を体験している広島市民は、「ヒロシマ」から核兵器がもたらす悲惨さ・恐怖・怒りを強く持っているため、核兵器廃絶はもちろん、最終的に「戦争否定・恒久平和の実現」まで望む人も結構多いようです。
更に、放射能への拒絶反応も高く、核の平和利用である原発にも難色を示す人も少なからずいることも事実です。

ただ、あまりにその感情が強いために、近視眼的、というより被害者意識の先行が目につく場合も多々あります。
実際、広島では絶対原発は作らせない代わりに、近隣の山口県島根県原発を置き、その利益を享受している矛盾をも抱えています。
まぁ〜、ここら辺は、アメリカの核の傘にいることの認識しつつ核兵器反対を唱えるメンタリティを投影しているのかもしれませんが…

現在は、沖縄基地問題や安保関連法案反対への意識の低下も見られ、価値観の多様化が進んでいるんでしょう。

以上の現状から、おおむね今回のオバマ大統領ヒロシマ訪問を歓迎すると同時に核兵器の最初の被害地「ヒロシマ」をアピールする機運がますます盛り上がっているようです。

その一方で、あくまでも自分たちが「Hibakusha」の立ち位置に固執するあまり、すべての戦争被害者と和解・融和し、核兵器のみならずそれを生み出した戦争そのもののなくそうとする意識はお世辞にも高いとは言えないかもしれません。



オバマ大統領は、今回独自の判断でヒロシマ訪問を実現させたとされて、その並々ならない決意は、あの17分にも及ぶ演説にも滲み出ているように思われます。

更に、アメリカ人捕虜を同行させようとした辺りは、「ヒロシマ」を単なる原子爆弾のメモリアルとしてではなく、”恒久平和”のランドマークとして見据えていたのでしょう。
そういう意味では、今回オバマ大統領が一番「ヒロシマ」の理念に近かったのかもしれません。

まぁ〜、その行動原理が、ノーベル平和賞受賞者の責務からなのか、単なる思い出作りなのか、はたまた全く別のものなのかわたしには計りかねるのですが…

ただ、現状として世界第2位の核兵器保有を背景として国際影響力を行使続けた国の大統領であり、今なお核兵器廃棄は遅々として進まず、劣化ウラン弾などという抜け道まで開発し続けているという矛盾を彼自身もやはり抱えているようです。

更に、所属政党の強力な極右対立候補者の台頭など複雑な国内状況にあり、オバマ大統領自身かなりビミョーな立ち位置にあることは間違いありません。

その証拠に、あの17分にも及ぶ演説は、あらゆることに配慮するあまり訴求力にかけ、どっちつかずになってしまい、日本国民にも、米国国民にもどちらに対しても少々の不満の残る残念なものになってしまいました。

特に気になるのは、米国内メジャー紙に「現実を無視した夢想家」扱いされているようで、「宇宙人」と呼ばれたあの元総理のようになってしまわないか…つい余計な心配もしてしまいます。



次にに安倍ソーリーですが…
この人は「ヒロシマ」を単なる自分の政治アピールとしか考えていないんだろうなとしか思えません。以上。



最後に…、
広島で生まれ育ち、そして再び広島に住み始めたわたしの浅はかな考えなんですけど…

核兵器保有国の人も、そうでない国の人も
核兵器を売りたい人も、買いたい人も
戦ってる人も、そうじゃない人も
神様を信じる人も、信じてない人も
日本にひどい目にあわされた人も、
日本がひどい目にあわせた人も、
原発賛成の人も、反対の人も…
男も、女も、老人も、子供も…

みんなみんな「ヒロシマ」をいっぺん見てみんさいや
ってことですかね。

2016年05月29日 17:14