蛇美

私は今日まで生きてきました…

【寝物語】「像を壊した男」

東京電力が家庭やコンビニなどの電気料金の値上げを政府に申請したそうだ。
7月から平均10・28%の値上げを求めているとのこと。

まぁ〜、結局は東電の言うなりになってしまうんだろうか・・・
なんて考えてたら、あるイソップ童話を思い出しました。


ある男が、木で出来た神さまの像を持っていました。
男はとても貧乏だったので、毎日その像にお祈りしました。
しかし、いくらお祈りをしても、いっこうにお金持ちになれないどころか、
ますます貧乏がひどくなるばかりでした。
こんなに毎日祈っているのに・・・
すっかり腹を立てた男は、像の足をつかむと、力いっぱい壁に叩きつけました。
とたんに像の頭が割れて、そこから金の固まりが出てきたのです。
男はそれを拾い上げて、こう叫びました。
「神さま、あんたはへそ曲がりだな。それに頑固だな。
だって、わたしがあんたをあがめたてまつっていた時は、
ちっとも助けてくれないで、殴りつけた途端・・・、
こんなご褒美をくれるんだから」

妄信的にただただ崇めていても何も救われはしないが、
正当な怒りを以って、打ち壊すと意外なご利益を授かることもある。
なぁ〜んて、どこかの革命的なテロリストが曲解してしまいそうな内容ではありますが・・・、もしかしたら東電には存外当てはまっているのかもしれません。

東京で生活するわたしとしては、「原発事故被害救済のための値上げ」とハッキリ言われた方が、今までの罪滅ぼしとして素直に応じられる気もします。

2012年05月11日 17:20